こんにちは。
本日は、「よい革悪い革の見分け方」のポイントを紹介したいと思います。
先日、当店で取り扱っているイタリアブランド
「デルコンテ」のレザーバッグを
購入して下さったお客様から
こんなご感想を頂きました。
素晴らしい逸品に出会えました。
これからの秋冬の通勤鞄として
ガンガン使い倒したいと思います。
ありがとうございます!!(*’∀’人)♥*+
しかしながら、レビューには
続きがございました。
多少の革のムラをはじめ、
日本製には劣る部分はありすが、
このエナメルならその部分も
カバーできてしまいます。
のっ………
ノォォォォォオオオオ!!!!!!!
違います!
その綺麗なムラのないレザーは
もしかしたら、
「厚化粧」のレザーかも知れませんっ!
どういうことかと言いますと。
本革は、すべて生きた
動物の皮からできています。
人間を例にして考えてみて下さい。
人間は一人一人、皮膚の状態や色が
違いますよね。
それと同じ事で、牛一頭一頭の皮も
生きとし生けるものですから
当然すべて状態が違います。
「ピュアなムラのない美しいレザー」
となると
生まれたて二ヶ月くらいの仔牛とか
ハラコ(生まれる前)、または
すっごい綺麗な肌の牛さんに
なってきます。
それって、人間に置き換えても
全体の割合で考えたら
そんなに沢山いませんよね。
だから、希少価値が高いので
ものすごく高額になります。
そして、その希少価値の高いレザーの
ほとんどは
シャネルとか、グッチとか
ディオールとかの一流ブランドの
資金をたらふく持っているカンパニーが
優先して買い占められます。
なぜなら、皮は原則「現金取引」なので
(イタリアの場合)
現金の持ち合わせが少ない会社は
高いお金をすぐに
払うことが困難だからです。
メゾンブランドのレザー製品って
すっごくきめ細かくて綺麗なもの
ばかりですよね。
あれって、元々がすごく美しい
「すっぴん美人」のレザーを
使っているからなんです。
バッグ20万~とか当たり前ですよね。
革以外にも、ロゴ入り金具とか、
デザインとか、細部も全てに
お金がかかっています。
あと莫大な宣伝費。
ではでは、お肌の汚い、がさついて
シミや汚れが目立ったり
固い肌質のいわゆる
「低ランクの」レザーは
どうするのかというと。
化学合成物質を「ふんだん」に使って
めちゃくちゃ綺麗に加工します。
つまりは、「厚化粧」を施して
汚さをかくしちゃう訳です。
明らかに安価であるのに
ムラがなく綺麗なレザーとか
牛革なのに牛革の臭いがまったくしないとか
そういう商品に出会ったら
厚化粧している可能性は十分にありえます。
化学合成物質を「ふんだん」に使ってるため
本来の革の匂いが失われるからです。
10年ほど前、楽天市場で
「本革レザーベルト送料込み980円(中国製)」を
あまりの安さにぽちりした青柳。
届いた製品は、革であるようなのですが
体育館の倉庫の匂いがして。
(跳び箱のような?)
そのときは知識がなかったので
コレホントにレザーなの?
と思った記憶があります。
結局可愛くもないし
ほとんど使わずに捨てたのですが。。。
ムラのあるレザーというのは
質が悪いのではありません。
お化粧を施していない
お化粧を施さなくてもイイレベルの
美しい「すっぴん」レザーだと
いうことなのです。
ムラがあるのはむしろ
よいレザーの証であるということ。
日本人は、傷もムラもない
革を「よい革」と判断する傾向が
ありますが
いったいどうしてそういう
話になるのかとても疑問に
思ってしまいます。
今後お値段が安い革製品に遭遇した場合は、
是非このお話を思い出していただき、
バックや靴を選ぶ際の
参考にして頂ければ幸いです。
セレクトショップ・シンフーライフ 店長/ウェブマーケティング/バイヤー
10年以上のバイイングとECサイト販売の経験から得た商品選びのポイントや業界裏情報、自分が働いている中で衝撃を受けたファッションの話題を提供しています。