【第17話】
この物語は、キャリアウーマンの
「ワンコ」とOL達が繰り広げる
リアルお悩み相談バラエティです。
バックナンバーはコチラ
【登場人物】
ワンコ:
入社3年目。
社長がスカウトしてきた毛並みの良い猫。
シンフーライフで最も利益を生み出す
スーパーキャリアウーニャン
ユキミ:
入社4年目。26歳。
ワンコと同期だが、新卒入社。
最近、ワンコのアドバイスにより
念願の彼氏ができた。
しかし、相変わらず担当している
通販の売上は伸び悩んでいる。
ワンコの年齢はわからないが、
雰囲気にオーラがあるため、
なんだか敬語を使っている。
————————————–
ランチタイムにて。
ユキミの相談にのるワンコ
前回までの経緯はこちらから
————————————–
ワンコさん。。
なんですか?
さっき、ワンコさん、
そのツナマヨ、近所のオス野良に渡したら、
秒速で完食するっていってましたよね?
言いましたよ。
・・・ワンコさん、
それより速くないですか?
そうですか?
でも、マヨツナって誰が
考えたんですかね?
私、人間に恋したことはないけど、
マヨツナ作った人が現れたら
惚れてしまうかもしれません。
・・・ツナマヨ考えた人への
最高の誉め言葉ですね。
これもバイアスの一つです。
ん?どういうことですか?
確かにマヨツナを考えた人は
素敵ですし、美味しい食べ物を
考えることに関しては一流といえます。
しかし、だからといって、
男性として魅力的かどうかの
判断基準には一切ならないはずなのに、
会ってもいないその人に私は
恋しているわけです。
・・男かどうかも
わかりませんしね。
そうなんです。
確証バイアスには弊害が
たくさんあります。
へいがい。。
例えば、どんな弊害ですか?
人は一度何かを信じると、
それを裏付けるような情報にばかりに
目がいって、その反対の意見には
耳を貸さなかったりします。
例えば、恋は盲目っていいますよね。
そのことを知っていても、
防ぎきれないものです。
恋をすると必要以上に
相手の良い所にばかり
目がいったことはあるはずです。
少し前の私がそうです。。
それは幸せなことですよね。
そういうことがあるから、
人って生きてられるんだと思うんです。
でも・・
でも?
逆に相手との付き合いの時間が
長くなればなるほど
悪い点も冷静に情報として
入ってくるようになり、
嫌いになる際には
逆に嫌いという確証バイアスが働いて、
人の悪い点だけが
目に入るようになります。
恋が盲目だったら、なおさら、
あらゆる情報が新鮮に入ってきます。
彼氏の行動はまったく
同じだったとしてもです。
私は、まだ付き合って
3か月ですよー(泣)
そんなんで、悪い情報ばかりが
入ってきたら地獄の苦しみです。
もう少し夢を見させてほしかったーー
ユキミさん、落ち着いてください。
早めに魔法が解けてよかったですよ。
魔法が解けても好きなら、
相性がいいはず。
冷静に分析しましょう。
冷静になんてなれないですよー。
友達だって同じような経験をして、
「クロ」だったわけですしー
そこが問題なんです。
すべてが普通の3冠王で
なんだかモテモテのパピコさんの方の
意見を聞い・・
パピコは、モテない私のような
凡人の気持ちはわからないんですよ。
ああいう、男を手玉に取るタイプは、
飽きたらすぐに次に行くんです。
そしていい感じの男をすぐに
ゲットするんです。
そういった気持ちの余裕も
また魅力なんでしょうね。
ワンコさんもモテるからって、
パピコと同じ意見ですか?
モテる女とメスは、
私のようなレベルの悩みは
わからない…
えい!
あう!
え。なんで、ワンコさん、
いまそのモフモフしたおなかで突然、
背中にダイブしてきたんですか?
びっくりしましたか?
びっくりしましたよ。
私の体重は、4キロです。
ユキミさんは、
4キロじゃないですよね?
え。。まあ、それよりかは
重いですよね。
大分、重いですよね?
え。。まあ、
だいぶ重いですね。
突然の4キロのダイブで、
そんなにびっくりしてるなら、
ユキミさんの彼氏は、
60キロにダイブされたわけですよね?
60キロは絶対にないです!
突然、飛び込まれた彼氏が
ひどく驚いても
不思議ではないと思います。
・・・でも、女性との2ショット写真は
関係ないですよね?
一瞬ですよね?
一瞬ですけど、
そんな見逃さないですよ。
もともと、スマホの画像を
見る気でダイブしていますか?
そんな性格悪くないですよ。
たまたまです。
ユキミさん。
はい。
なんかこの数分で
変わったこと気づきましたか?
この数分で?
うーん、いえ。
特になにもかわっていないような。。
なんですか、いきなり。
ふう。(ため息)
すごい変わったんですよ。
変わってないですよ。
そんな数分で。
私を見てください
ずっと見てますよ。
本当に見てますか?
見てますよ。
こんな近くで話してるじゃないですか。
じゃあ、なんで少し前に
Tシャツ脱いで、
裸でダイブしたのを
気付かなかったんですか?
そんなわけない・・
え、あーーー
確かに最初はその赤いマヨネーズメーカーの
ロゴの入ったTシャツ着てたのに
さっきのダイブは、
柔らかいモフモフ感のある
おなかが私の背中に当たってきました。
え、いつの間に。。
こんな近くでTシャツ脱いで、
ダイブしても気づかないんですよ。
見る気もなく、彼氏にダイブして、
60キロの重さに驚き、
あわてふためく彼氏のスマホの画像なんて、
本当に覚えていますか?
う。。こんなことがあった直後では、
否定しにくい。。。
でも、60キロではない。。
世の中の女性がもつ
確証バイアスによって作られた
固定観念の代表的なものが
「男は浮気する生き物である」
ってことです。
49%もの男性が浮気経験があれば、
当たることも多いでしょう。
でも、同じくらい当たらないことも
多いはずです。
だから、これが実際よりかなり
誇張された形で女性の恋愛観に
根付いている可能性があります。
女性のほうが浮気経験が多いって
データもあるわけですからね。。
恋愛に限らずこの
「騙されたくない心理」は
確証バイアスの格好の餌食です。
確証バイアスに囚われる人は、
疑い深く妄想に走るような女性。
いわゆる男性から見ると少し
面倒な人が多いと思います。
なるほど、面倒な女だから別れたのに、
別れられた側からすると、
やっぱり浮気してるから、
別れようとしてるとなる。。
あまりに恐ろしい。。確証バイアス。。
人は他人のことには冷静に
分析できるのに、
自分は大丈夫だと過信しがちです。
それこそが、いらぬ妄想で、
もしかしたら運命の男性を
逃すことになったら、
取り返しがつかないんではないですか?
そういわれると確かに恐ろしいです。
優しくて、面白くて、
頼りになるとってもいい彼なんです。
もし、またそういうおかしな妄想に
とりつかれたら、
冷静に3つのことを試しましょう
3つのこと?
一つ目が、逆の考えを必ずするということ。
ほぼ間違いないと思っても、
絶対に違うという立場にたって、
考えると違う一面が見えるかもしれません。
確かに。
考えたことありませんでした。
二つ目に、
意見の違う人の話をききましょう。
パピコさんのほうが
数百倍モテルなら、
その意見はそれなりに
いい意見かもしれません。
パピコめー。。
あ、はい。
パピコの意見も聞きます。
恋愛マスターですしね。
そして、最後の3つ目が、
なりたくない方向に向かうくらいなら
自分の意見に固執しないでください。
仮に浮気していたとしたって、
いいじゃないですか。
大好きな彼氏が、自分を愛してくれるなら。
世の中の男性は半分が浮気したことはなく、
半分していても、女性と同様に、
常習犯ではありませんよ。
ほとんどは浮気に興味がありながらも
実際にできるほど度胸はありません。
いいところを見ていきましょう。
やっぱり、ワンコさんは頼りになります。
なんだかすごく気分がよくなりました。
今日は、早く帰って、
彼氏のためにご飯作ります♪
今の彼氏がユキミさんにとっての
マヨツナだったらいいですね。
あ、本当にそうですね。。
(・・・なんでずっと
マヨツナっていうんだろう。。)
シンフーライフのニュースレターにご登録頂きますと
ワンコの心理学講座の最新記事を購読できます。
登録ページはこちらから
セレクトショップ・シンフーライフ 店長/ウェブマーケティング/バイヤー
10年以上のバイイングとECサイト販売の経験から得た商品選びのポイントや業界裏情報、自分が働いている中で衝撃を受けたファッションの話題を提供しています。