【第25話】
この物語は、キャリアウーマンの
「ワンコ」とOL達が繰り広げる
リアルお悩み相談バラエティです。
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【登場人物】

ワンコ：
入社3年目。
社長がスカウトしてきた毛並みの良い猫。
シンフーライフで最も利益を生み出す
スーパーキャリアウーニャン

ミノリ:
シンフーライフのエース社員。
３２歳。独身。

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出張の帰り道。新幹線の中で
ミノリとワンコが話している。

前回までのお話はこちら

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さあ、どちらも数か月違いで
結婚式をあげたトントンと
テンテンの結婚生活に入ります。

結婚してからよね、本番は。

最初の数か月は、
新婚生活のあわただしさから
あっというまに過ぎていきました。

わかるわかる。
私もよく妄想するから。

そんな時にテンテンに
妊娠の兆候が出始めます。

あら、おめでたい。

しかし、お医者さんには、
なんか不安定で流産の疑いも
あるから少しの間仕事も休んで
横になっていなさいといわれました。

え、心配。

彼に事情を話すと、
「そうか、じゃあゆっくりしてなよ。
俺が家事とかやっておくから」
と言ってくれました。

まあ、そうよね。

一方のトントン。
結婚してからも彼が
家に帰ってこないことも
しばしばです。

え、新婚早々。
生粋の浮気性だな。
今時珍しいわよね。

彼は東京とバンコク、
シンガポールに複数の
高級レストランを展開しており、
1年の半分は海外にいます。

ん？ワンコちゃん

はい。なんですか？

いま、さらっと言ったけどさ、
それって、スーパーすごい
経営者だよね？

そうです。

その情報をはやくいってよー。
テンテンの彼は
一流証券会社の課長って
いっておきながら、
トントンの彼の職業は
言ってくれないから
あの、イブのくだり聞くまで、
最低中の最低な男とおもったじゃない。

ミノリさん

はい。

トントンも結婚直前まで、
彼の職業は知らなかったんですから
時間軸として
話もそのようにしているんですよ。

なるほど。
でもその若さで
それだけ国内外に
展開するってやり手よね。

彼は高校を卒業して、
都内のイタリア料理のお店に
コック見習いで入りました。
もともと、勘が良く、
飲み込みが早かったことから、
先輩たちにも気に入られて、
数年で大事な仕事を任されるように
なりました。

お、結構苦労人

５年間、働いて貯金し、
イタリアに修行に。
そして２年経って、帰国し、
都内に小さいお店をオープンします。
それから、口コミで評判となり、
お店を青山に出すと、
お店の常連の社長の口利きで
シンガポールにそして
バンコクへも出店したんです。

なに、その夢のようなストーリー

なので、たまには海外にも
同行するトントンですが、
彼女も仕事も続けているので
基本は一人暮らし。
けれども、会える時は、
いつも楽しいし、妊娠の兆候は
ないですが、すごく幸せな
結婚生活を送っています。

うらやましいを通り越すね。

一方のテンテン、
休職して日々寝て過ごす毎日

うーー辛い。

最初は優しくしてくれた彼ですが、
家事をあんまりにもしない
テンテンへのいら立ちを
隠しきれなくなってきました。

でも、安静にしてなきゃ
いけないんだし。。

そんなある日、些細な出来事から
言い争いに。
そうすると彼は「仕事で疲れているのに
家に帰ってもこれじゃあやってられない」
と言って、家を出ていきます。

えーー。

呆然とするテンテン。
しかし、それから数日後に
妊娠していなかったことを
医師から告げられたのです。

ショックだね。

職場に復帰し、家事も
こなすようになったテンテン。
しかし、一度狂った歯車は
なかなか元に戻らず
家庭では会話もあまりないまま、
些細なことで口論になります。

なんか聞いたことある感じ。。

朝帰りも目立つようになり、
どうしてたのと聞いても、
お前の知ったことじゃないと
言い出す始末。

なんか人格豹変してない？

そして、とうとう動かない
浮気の証拠が。。
ショックのあまり泣き出すテンテン。

もう無理だ。。

そうです。もう無理だと感じた
テンテンは、両親にも相談し、
離婚を決意しました。
結婚して１年後のことです。

辛かったよね。。

離婚することは、
親友のトントンにもすぐに連絡しました。
トントンも夫があまり
家にいないので、テンテンの夫が
帰ってこない時にはトントンの家に
泊まりにもきていたので
それまでの経緯も知っていました。
なので、「そうか、頑張ったね」と
優しく言ってくれました。

トントン。。。
持つべきものは親友だ。

でも、自分が離婚してみて、
気づいたことがあります。
今回の離婚になった決定打は、
夫の浮気でした。でも、これまで
トントンからは何十回もトントンの夫の
浮気の話を聞かされていました。

確かに。そういえば
チャラいんだった。。

テンテンはトントンに尋ねます
「何度も浮気されて嫌じゃないの」と

確かに確かに。

トントンは苦笑いしながら言いました。
「そりゃあ、嫌だし、すぐにばれるから、
もっと隠せよって思うけど」

けど？

「会うと楽しいから
しょうがないかってなるんだよね」と

・・・・

トントンは続けます。
「２年前にさ、二人で沖縄
行ったときに夜話したこと覚えてる？
どんな男が一番あり得ないかと」
テンテンは笑いながら言いました
「覚えている覚えている。結局、嘘つきで
誠実でない人が一番
ありえないってなったよね」

確かにそれが最低かも。。

トントンは「今でも、そういう男は
最低だと思うけど、私が恋した男性は、
その二つを持っていて、
だけど私は結婚したいなって
思ってるわけだから
いつも、一人でいるとき
笑っちゃうんだよね」と

その時、テンテンは気づいたんです。
私が結婚した男性。。
私は彼のことが好きじゃなかったんだと。

・・・なるほど。。。

この話は以上です。
トントンは今でも同じような暮らしをして
楽しそうですし、テンテンも
好きでたまらない男性と出会うために
積極的に婚活しています。

確かにいまの二人の話を聞いたら、
すっごく好きでいられる男性と
付き合うことって理想よね。
でもさ、テンテンだって、
それなりに好きだから結婚したわけでしょ。
最初から嫌だったらさすがに
結婚しないわよね。

そうかもしれませんね。

だから、テンテンもたまたま
そうなったわけで、防げなかったんじゃない？
トントンだって、たまたま、
すごい好きになる彼氏を見つかったのは
運がよかっただけで、あのまま遊ばれて
終わりってことも十分に考えられるわよ。

果たしてそうでしょうか？

ん？どういうこと？

来週に続きます。

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