今週は、青柳にとって
とてもハッピーな出来事が
ありました。
1つ12万円という価格ながら
注文が殺到し
入荷待ちが絶えない
洋服ブラシ「イシカワブラシ」の
生みの親、石川和男氏が
なんとシンフーライフに
やってきてくださいました!
イエイ!
※石川氏と青柳
イシカワブラシと言えば
新宿伊勢丹や
高島屋をはじめ
ストラスブルゴなど
数々の高級デパートや
セレクトショップでも、
注文に対して製造がおいつかず
現物販売ができないため
必ず予約販売になるという
幻(まぼろし)の洋服ブラシと
言われております。
そんな幻の洋服ブラシを
シンフーライフで
販売させて頂くこと
早4年。
毎年、シンフーライフでも
沢山のご注文を
頂いていることをうけて
もっとイシカワブラシのことを
教えて欲しい!
と、忙しい石川氏に
無理めのお願いをしたところ
なんと快くOKが!!!
約2時間にわたり
イシカワブラシの種類と違いから
今まで知るよしもなかった
高級衣料のお手入れ方法まで
非常にたくさんのことを
教えて頂いたのですが
たくさんすぎて一度には
お伝えしきれないので
お洒落大好きなアミーチに
伝えたい2つの重要なことだけ
まずは記したいと思います。
石川氏の教えその①
豚毛の洋服ブラシは買ってはいけない
世界のブラシの王様と呼ばれ
伝統と品質の良さを誇ると言われる
イギリスのとある有名なブラシメーカー。
1955年に英国王室御用達(ロイヤルワラント)を
授かっています。
このメーカーが創業したのは
1777年。そのころ、ヨーロッパの
紳士が着用している衣服と言えば
馬車で巻き起こる砂ぼこりに耐えうる
しっかり素材の厚手のウール素材が
メインでした。
そんな分厚いウールのジャケットを
ほこりと土を取り除くために
固くて太い豚毛ブラシはちょうど良く
好んで使われました。
固いブタ毛で強い力でごしごしこすっても
ちょっとやそっとでは劣化しない
厚手のジャケットばかりだったからです。
しかし時代は変わり
馬車がなくなり、道路は舗装され
人々は砂埃にまみれることもなくなり
薄くて、軽くて、暖かいジャケットや
セーターが作られ、好まれるように
なりました。
そんな薄軽な高級生地に
固くて太いブタ毛のブラシをあてて
こすったらどうなるでしょうか?
あっという間に
ボロボロになってしまいます。
現代の素材には
昔ながらの伝統のブラシは
合わないのに
それを知らない人が多すぎると
力強く語る石川氏。
イシカワブラシは馬の尾っぽの
中心部分に映えている産毛のみで
つくっています。
お馬さんのしっぽの上部中心に
映えている産毛。
下の毛は固いのでボディブラシや
バイオリンの弓などに使われます。
「尾脇毛(おわきげ)」と呼ばれる
このお馬さんのしっぽの毛は
ブタ毛とは比べものにならぬくらい
柔らかく、力一杯ブラッシングしても
生地が傷みません。
また、細い毛が細部の
汚れもしっかり掻き出します。
石川氏の教えその②
お気に入りの服を長く着たいなら
高級素材ほどクリーニングには
出してはいけない
天然素材で作られたお洋服は
「生き物」と同じ。
天然の生き物の毛にはもともと
適度な油分が含まれており
その油分が、生地の質感や
滑らかさ、風合いを維持しています。
ドライクリーニングは
合成物質をつかってこれらの油を
一気に取り除いてしまいます。
クリーニングに出す度に
風合いが劣化してしまうのです。
イシカワブラシは、馬の天然の産毛ですから
油分を含んでいます。
イシカワブラシでブラッシング
することにより
生地に油が補填され
本来の風合いが蘇ります。
襟や袖口の汚れは
どうするのですか?と尋ねると
そのときは
50℃のお湯につけて固く絞った
タオルでごしごしこすりなさい。
洗剤をつかうならベビーシャンプーが
最適。
天然のものは天然のもので
落とすのが一番いいのだと
おっしゃっておられました。
青柳は5万円のイシカワブラシを
すでに購入し愛用しております。
今回、12万のイシカワブラシと
毛の固さを比較しました。
5万円のより12万円の方が毛が柔らかでした。
12万の方は、和服や毛皮、
シルクカシミヤ、ベビーカシミヤなど
より繊細で高級な生地に使えるとの
ことでした。
見た目は同じですが
左へ行くほど
柔らかい毛触りです。
※左から5万・10万・12万・16万
世界中でイシカワブラシなみに
製法と素材にこだわり
また恐ろしいほどの手間暇をかけてる
洋服ブラシは
石川氏曰く日本には存在しなく
世界にもこのようなブラシはないと
語っておられました。
この辺りの詳細については
またの機会にお話させてくださいませ。
そんなイシカワブラシですが
11月から寒さが増したこともあり
予約注文を毎日のように
頂いております。
石川氏も、これからどんどん
忙しくなると。
なにせ1本のブラシをつくるのに
3日から4日かかるので
夏場にストックを作っておくのだそうですが
そのストックももうなくなりそうとのお話。
着る度にブラッシングをしてあげるのが
劣化させないポイントですので
是非お早めに手に入れて下さい!
冬本番になると1ヶ月待ち、またはご注文状況により
それ以上になるのがザラですが
いまなら2週間程度で
お手元にお届けできます。
5万円タイプ
12万円タイプ
次回は、金額だけではない。
イシカワブラシが「一生モノと呼ばれる理由」について
お話ししたいと思います
続きの記事はこちら↓から
イシカワブラシの石川和男氏がシンフーライフに来訪【その2】12万円でも「コスパ抜群」と断言できるイシカワ洋服ブラシの魅力とは?
セレクトショップ・シンフーライフ 店長/ウェブマーケティング/バイヤー
10年以上のバイイングとECサイト販売の経験から得た商品選びのポイントや業界裏情報、自分が働いている中で衝撃を受けたファッションの話題を提供しています。