バイヤーって
イタリアとか、フランスとかから
気に入った商品を気ままに
買い付けていればいいんでしょ？

なんてイメージがあるみたいで

オシャレが大好きな若い子からは
羨ましがられがち
憧れられがちな仕事のようで

新卒や中途の募集の際は
「わたしバイヤーに憧れてる」
「わたしバイヤーで世界中を飛び回りたい」

よくでるワードです。
実際は全然違いまして
そんな華やかに見える部分はごくごく一部分です。

そもそも、自分の趣味嗜好で
気に入ったアイテムを
きままに自由に買うことなど出来ません。

「自分の買いたいもの」を買えるのは
ローラとか一部の芸能人や
影響力をもっている
カリスマバイヤーだけ。

「ローラがもってるなら欲しい！」
「あの人が買い付けたならお洒落！」
みたいな流れを作れない限り
自分の趣味でバイイングしては
いけないのです。

基本的には、お客様が求めているものです。
お客様がどんな商品が
ほしいのか、
どんな商品に心揺さぶられるのか。

そのためには分析や勉強を
しなければいけません。

1年中買い付けしてるわけではありませんからね。
地味～な作業が多いですよ。

そして買い付けたものが
売れなければ
お店は傾いてお給料もでなくなりますから

バイヤーって仕事は
責任が重く、よってバイイングは
命がけになるのです。

ヒット商品があれば、
その陰には当然不人気で
全然売れなかった……
なんてものも当然ございます。

今回は、そんなブラックな売れてない
商品のひとつを
隠さずにしっかりと
お伝えしてみたいと思います。

ひとつめの代表作はこちらです。

エストネーションやバビロンなど
都内の高級セレクトショップで人気の
ストールブランド
「ヤーンツ」の新作！

巻いてる写真とか、めっちゃ
可愛いんですけど
ちっとも売れていません。

理由は、柄をよくよくご覧頂ければ
わかるかと思います。

「ヒラリー」と「トランプ」の
大統領選挙をアメリカの
人気コミック「バットマン」を
モチーフにパロったイラストが
描かれています。

買い付けたときは、
まだ大統領選挙前だったんですね。

これ面白いな～と思ったのと
ヤーンツの担当が
おすすめしてきたこと、また
その前のシーズンのストールが
よく売れていたもんだから
買ってしまったのですが

大統領選挙が始まったら
「アメリカ史上最大の
不人気同士の戦い」
とか言われてしまい。

そこは、予想できてなくって
そんな時期に投入されたストールですから

……

売れる理由があったら教えてほしいですよね。
完全に私のミスです…
べつに開かないで巻くだけならクールで
かっこいいんですけどね……

 

こちらのストールも、
可愛いんですけど
なかなかに
売れなかったです。

くるくると巻いているときは
可愛いんですけど
そのまま垂らして着こなすと

とんねるずの木梨が
むかしコントでやっていた
おばあさんの乳みたいにみえるので

「ノリタケばあさんのおっぱいストール」と
スタッフの間で
呼ばれておりました。

このアイテムに関しては
自分が可愛いとおもって
買ってしまった一品ですね。。

私も購入して、普通に愛用していましたし。
でもきっと乳に見えたんでしょうね……

そう、自分の趣味で買うと
失敗してしまいがちなのです。

つらい思い出でございます。

こういった失敗を繰り返しながら
日々頑張っております。