こんにちは。
ブランドセレクトシンフーライフ
チーフバイヤーの青柳です。
先週末、横浜にある
スカーフのプリント
(捺染)工場を訪れました。
2018年春にリリースする
ドットワイのスカーフの
新作を印刷する
様子を撮影するためです。
ドットワイのスカーフは
機械を使わない
「手捺染(てなっせん)」と呼ばれる
技法でプリントしています。
フランスのリヨン、イタリアのコモと
並んで、「世界最高峰の技術」と
賞される横浜の手捺染技術
エルメスのスカーフは
リヨンの工場でプリントされているんですよ。
「手捺染」はフランスでは
「シルクスクリーン」と呼ばれ
印刷の仕方はほとんど同じ。
この技術を使うことによって
薄い生地でもクリアーな発色と
透明感のある美しい
スカーフを生み出すことが出来ます。
表と裏の区別がつかないところも
この技法の特徴。
それでも、生地が厚手にればなるほど
裏と表の区別がつきやすくなるので
エルメスのスカーフは
裏と表が結構わかりますよね。
薄いスカーフで表と裏の区別が
つく場合は手捺染ではなく
インクジェットなどで
印刷していると判断出来ます。
昔からのこの技術を現在も
手作業で永続させているファクトリーは
とても少ないです。
とても手間がかかるからです。
そもそも、
デサインの作成後から印刷までには
とても沢山の作業が必要です。
まず、原寸大(90cmx90cm)の
型(版と呼ばれる)を作ります。
それぞれの版(はん)にはこのように
1色ぶんの模様が刻まれています。
これは1版、1色分。
8色で構成されたスカーフの場合は
8枚の版が必要になります。
版は、1枚で十数万円の費用がかかるため
色数が多いほど型代も手間もかかることに
なります。
次に、カラーの原料を作ります。
工場には、このように
おびただしい数の染料のデータの
ストックがあります。
この中から指定のカラーを
調合してつくります。
ひとつのスカーフを印刷する前から
デザイナー、版をつくる職人さん、
カラー職人さんなど
多くの職人さんの手が
かかわります。
そしていよいよ
シンフーライフの
ドットワイ のスカーフ(春の新作)の
プリントが始まります。
今年の春夏デザインの中のうちの
1枚、「ポジターノ」。
イタリアの人気リゾートを
モチーフにした
デザインのスカーフです。
とってもステキなデザインです(*’∀’人)♥*+
まずは模様のずれが許されないため
版の位置を入念にチェックします
1色目の版を台にのせ、染料を下に流します。
そのあと、
1枚ずつ版画の様に
力強く、均等に上から下へ
押して印刷します。
これを50回(50枚分)繰り返します。
まだ始まったばかりです。
次回も、青柳が撮影した
写真とともに
捺染印刷の流れを
紹介したいと思います。
セレクトショップ・シンフーライフ 店長/ウェブマーケティング/バイヤー
10年以上のバイイングとECサイト販売の経験から得た商品選びのポイントや業界裏情報、自分が働いている中で衝撃を受けたファッションの話題を提供しています。